有田の薪炭屋主・健太郎は公儀隠密から、伊万里で黒色火薬が密造され、江戸に運び出されていると聞く。<br />事が明らかになれば藩は取り潰しともなりかねない。<br />健太郎は密造一味捕縛に力を貸すことを決め、江戸へと向かった。<br />だがそこで、命を賭したある決断を迫られることに。<br />若き大店主の清廉なる信念が胸を打つ長編時代小説。<br />