過食嘔吐を繰り返す小説家志望の自称モデル・宮島弥生を描いた、花村萬月の超問題作『浄夜』。<br />その作品の登場人物だった舎人憲夫の’M’を描いた本作は、虚構と実像のあわいを行き来する哲学的小説でもある。<br />