パンク歌手として世に蔓延る嘘や欺瞞と闘った日々も今は昔。<br />40代半ばとなった吉永は、下請けコピーライターとして、養育費の支払いに四苦八苦する毎日だ。<br />ある日、今や紅白歌合戦に出場するほど出世(堕落?)したかつての相棒から久々に電話がかかってきて――。<br />たとえ中年と呼ばれる歳になっても未熟さと決別できない、すべてのできそこないたちに送る、永遠の青春小説。<br />