平野繭子はかつて、親子ほど年の違う妻子ある作家・仙波雅彦と愛し合っていた。<br />彼の突然の死から15年──。<br />彼女の前に雅彦の息子を名乗る人物が現れる。<br />父親と生き写しの彼に衝撃を受けつつも徐々に惹かれていく繭子。<br />そして物語は思いもよらぬ結末に……。<br />甘美で切ない大人の恋愛と、耽美で幻想的な世界を見事に融合させた極上の長編小説。<br />