明治の世に小説家を志す17歳の宮島冬子は、当代一の文学者・尾形のもとで女中をしながら執筆に励むが、文壇からは相手にされず、望まぬ子を身籠もり窮地に立たされる。<br />そんな冬子に「共謀しないか」と結婚を提案したのは、尾形の弟子・春明だ。<br />その伴侶は優しき理解者か、おぞましい鬼か。<br />異色の夫婦の愛を描いた衝撃作。<br />