己が娘への将軍綱吉の寵愛を背景に、幕閣内で大きな力を持つようになった老中冬木有泉。<br />綱吉の側近である柳沢保明をも凌ぐ勢いの冬木に乞われ、左近は冬木の庶子の旗本、磯田頼時をそば仕えとして預かることになる。<br />真面目で穏やかな人柄と、己によく似た境遇の頼時に好感を抱く左近だが、頼時の胸中には、暗い思いが秘められており――。<br />葵一刀流が悪を斬る! 大人気時代小説シリーズ、刮目の第七弾!!