凄惨な通り魔殺人事件が起きた。<br />多くの人で賑わう休日の美術館のなか、二人の男女が凶刃に斃れた。<br />逮捕された男は死刑囚の息子で、死刑判決を望んでいる。<br />男は、社会から過酷な仕打ちを受けてきたと語り、その社会が責任をもって自分の命を奪うべきだと主張する。<br />男の心の闇に興味をおぼえた水木弁護士が弁護を買ってでたのだが……。<br />加害者家族に光を当てる社会派ミステリー。<br />