麹町の路地裏でささやかな居酒屋を営む八雲兼四郎。<br />その裏の姿は町方の手の届かぬ悪を密かに討つ’浪人奉行″であった。<br />救った中間の男から、仕えていた旗本が改易されたことをきっかけに乱心し、御料所で村民の娘を攫うなど非道の限りを尽くしているとの話を聞いた兼四郎は、仲間の橘官兵衛らとともに事態を収めるべく立ち上がる。<br />憤怒を込めた刃は、無辜の民を苦しめる悪漢に届くのか!? 大人気時代小説シリーズ、第十一弾!