六年前、武内譲は二つの家族を惨殺し動機を明らかにしないまま拘置所で自殺した。<br />遺族の栗山香那と進藤小雪は事件当時の武内と同じ二十歳になったときに再会する。<br />「事件を改めて調べよう」と小雪は香那を誘う。<br />なぜ私たちの家族が殺されなければならなかったのか。<br />真相の周縁にあったのは、世代を超えて女性憎悪の感情で繋がる男の存在だった。<br />注目の作家がおくる長篇サスペンス。<br />