行方を絶った北前船には、恩義ある人の嫡男が乗っていた。<br />破船の噂を頼りに、新蔵は一人の少女を連れ、長崎福江島を出港した。<br />向かうは波濤逆巻く東シナ海の彼方、アヘン戦争まっただ中の清国だった。<br />冒険時代小説、待望の文庫化!