又兵衛の義父、都築主税自慢の銘刀が、殺された札差の屍骸のそばで見つかった。<br />どうやら又兵衛の知らぬうちに、小十人頭をつとめていた頃の配下に譲っていたらしい。<br />義父に殺しの疑いが掛かることを恐れた又兵衛は、相馬斧次郎という元配下の行方を追うが、どうしても又兵衛には相馬を捜しあてることができず――。<br />怒りに月代朱に染めて、許せぬ悪を影裁き。<br />時代小説界の至宝、坂岡真が贈る、令和最強の時代シリーズ第五弾!