旗本・井手口家の若さま、悠之丞は千紘にご執心のようだ。<br />初日の出を拝んだ場で龍治も心を決め、率直な想いを悠之丞に打ち明ける。<br />正々堂々とした二人を前に、勇実は妹の幸せのためにどうしたらいいか分からないでいる。<br />そして己の恋路も宙ぶらりんのままだ――いくつもの他人の恋に接し、それぞれの手元の想いも形作られてゆく。<br />江戸の日常の中に描かれる、揺れ動く心情、清々しい人々。<br />人気書き下ろしシリーズ第六弾。<br />