れんげ出合茶屋
男はもうこりごり――夫と離縁してから一人気ままに、女中奉公で暮らしを立ててきた咲。
桜の散る頃、新しい奉公先のある上野不忍池を訪れる。
畔のあばら家で待っていたのは、幼い頃に母が咲を伴い奉公していた大店のお嬢様、志摩だった。
志摩はあばら家を手入れし、男女が逢瀬を愉しむ’出合茶屋’を開くという。
さらに妙な色気のある女、香も加わり、三人はよそにない女のための茶屋を作り上げていく。
志摩の金勘定と香の客あしらい、咲の絶品料理で評判はうなぎのぼりだったが……。
お江戸の訳あり三人女の泣いて笑って心ほぐれる物語。
更新中です。しばらくお待ちください。