昭和三十四年(1959年)、甚夜の姿は「鳩の街」と呼ばれる花街にあった。<br />戦後、赤線地帯として栄えた東京の下町で彼が探すのは、マガツメの娘と思われる花の名をした娼婦。<br />だが、気づけば甚夜は、「鳩の街」自体の怪異に取り込まれていた――時代に取り残された’花街の姿’をしっとり描く昭和編。<br />大人気和風ファンタジーシリーズ第十一巻!