飛鳥沢一族の御曹司・弓瑛にとって、執事の蝶野は王子様だった。<br />幼い頃、弓瑛は寂しさのあまり童話のお姫様に憧れ、自分だけを愛してくれる王子様を求めていた。<br />そんな時に蝶野は弓瑛を守り、ずっと側にいてくれたのだ。<br />けれど、どんなに尽くしてくれても執事の本分を逸しない蝶野に、恋心を告げられるはずもなかった。<br />ドレスを着たお姫様になって、蝶野に愛されたかった弓瑛は……。<br />