『いつか、必ず夏生を迎えにくる』―十年前の約束通り、音大生になった夏生の前に外科医・宮本は現れた。<br />優しげな面影が精悍な大人の余裕に変わっていても、その手を待ち続けていた夏生にためらいはなかった。<br />しかし夏生に知らされたのは、異母兄が夏生を売ったという事実で!?