ネコナデ[小説版]
「私が会社を辞めることになったのは二週間前に‘ねこ’と出会ったことが原因だった。
私はいつものように出勤し、いつものように仕事をする。
人事部の部長である私に課せられた任務は‘リストラ’を遂行すること。
私の名前は『鬼塚汰朗』。
ある会社の人事部長である―」一流企業の人事部長・鬼塚汰朗。
職場にあっても家庭にあっても自分自身を厳しく律し、社員はおろか家族にさえ甘えを許さない。
人生にやすらぎなど必要ないと考えていた。
ある晩、鬼塚は立ち寄った公園で、捨てられた子ねこを見つける。
ウルウルとしたその瞳。
見つめ合う二人。
気がつくと、鬼塚は子ねこを抱いて、自宅前に立ち尽くしていた…。
癒しとは何か、生きるとは何か―がんばっている人すべてに贈る、笑いと感動の子ねこと中年の物語。
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