周三は銀行で不良債権処理に追われる日々を送ったのち、早期自主退職し、長らく封印してきた登山を再開するつもりでいた。<br />だが母子家庭支援のNPOバンクに関わることに。<br />周三自身は母親と義絶していたが、その母親が今、死に瀕しているという。<br />人生の岐路に立った男が自分を見つめ直すとき。<br />共感と静かな感動を呼ぶ長編小説。<br />