堕ちていくのは簡単だった。<br />だけど、そこから這い上がるのは難しい。<br />ずっと愛なんて必要ないと思っていたのに――。<br />定時制高校に通いながら、学校が終われば夜の街に繰り出す葵。<br />彼女はある日記憶喪失の青年と出会う。<br />自分の悲しいことを笑って話す青年は、いつしか葵にとって、かけがえのない存在になっていった……