アラスカ号の船長が雇い入れた伊那少年には「乗ったら最後、どんな船でも沈める」という船乗りには恐ろしい噂がある。<br />それを聞かされた機関長は少年を降ろすように打診するが、船長はそんなもの迷信だと言い切る。<br />しかしある日、伊那少年はそのまま船の中で行方不明になり、少年のジンクスを裏付けるような事件が次々に起こっていく……。<br />世紀の奇書『ドグラ・マグラ』の夢野久作が著した小粋な一篇!