屈指の名門旅館の跡継ぎである兄の陰で、ひとり鬱屈した思いを抱えていた千秋。<br />彼にとって、素直で愛らしい隣家の幼馴染み・侑央は唯一の救いだった。<br />侑央が兄に恋い焦がれてさえいなければ――。<br />侑央を抱きしめ、兄に似た声で侑央の耳に甘くささやく。<br />「目ぇ、閉じとき。<br />そしたら兄貴としてるみたいやろ?」大人気の「いとし、いとしという心」待望の続編! すべての因縁が始まった高校生編と、前巻のその後の二人を収録した完結編!