「作品のためなら、悪魔にも魂を売り渡す。<br />それが芸術家というものだ」冷ややかで傲慢な男は、指一本触れることなく一方的に司を視姦する。<br />彼こそが、書生の司がずっと憧れつづけていた歌人「立花雨月」だった──! スランプに苦しむ司に示された解決策は、純潔を差し出すより屈辱的で淫らなもの。<br />しかしその惑乱と恋心が、司の作家としての才能を花開かせ…!? 大正浪漫の薫り高い、大人の恋物語。<br />