博多の仏師・清三郎は木に仏性(ぶっしょう)を見出せず、三年間、京へ修行に上る。<br />妻のおゆきは師匠の娘だ。<br />戻ると、師匠は賊に殺され、妻は辱められ行方不明になっていた。<br />ようやく妻が豪商・伊藤小左衛門の世話になっていると判明。<br />お抱え仏師に志願し、十一面観音菩薩像を彫り上げた。<br />しかし、抜け荷の咎(とが)で小左衛門は磔(はりつけ)となり、おゆきも姫島に流罪になってしまう。<br />おゆきを救うため、清三郎も島へ…。<br />