まるで時の女神がうっかり回収し忘れたような。<br />北の大地の片隅に、ぽつんとたたずむ中学分校には、一年生四人と三年生一人が学んでいた。<br />たった五人でも、自称霊感少女もいれば嘘つきな少年もいる。<br />そこに赴任してきたのは、やる気皆無の若い教師。<br />けれど、やがて彼が知ることになる少年の嘘の痛ましいわけとは? ころびながら、くじけながら明日を探す、五人の青い魂の物語。<br />