上野の美術館の前庭にある《地獄の門》の前で、水曜日11時に頼みたい仕事の内容を話すと‘泥棒の守護神’が現れるという奇妙な噂が。<br />半信半疑で訪れた、造形作家TOKIWAのマネージャー篠原健。<br />彼女が亡くなり、噂を信じたくなったのだ。<br />「盗んで欲しいのは、あの人の遺体と一緒に棺に納められてしまうもの」。<br />だが何も起こらない。<br />守護神などいない、そう思ったとき何かが手元に落ちて来て──。<br />