屈指の一流企業に入社した渡瀬克己は、つねに女を利用して生きてきた。<br />大学時代面倒を見てくれた女は、重荷になってきたころ運よく何者かに殺された。<br />役員秘書のコネで入れた社で、渡瀬は専務令嬢の心を射止める。<br />眺めのいい人生が拓けようとしていた。<br />あの歌舞伎町の一夜、行きずりの女にしてしまったことさえ知られなければ……。<br />