「この人、痴漢です!」車内の携帯電話を注意された腹いせに訴えた夕季子の、それが死への第一歩だった。<br />勾留に耐え容疑を晴らした男は、名前さえ明かさずに去っていった。<br />夕季子の血まみれの生首が発見されたのは、それから間もなくである。<br />殺害現場の近くには男の館があり、屋根裏部屋には美貌の蝋人形たちが……。<br />赤かぶ検事に閃いた身の毛もよだつ想像とは!?