青森県夏泊(なつどまり)半島の椿神社を訪ねた男が、その夜民宿で毒死した。<br />江藤美香は大学の雅楽部の合宿で夏泊へ来て、その男が以前三重県の実家を訪ねてきた男らしいと知る。<br />美香の実家もまた「椿神社」と呼ばれる神社だった。<br />男は何かを求めて全国の椿神社を歩いていたのだ。<br />そして、雅楽部部員の秀山が撲殺され、その翌日、民宿の従業員・吉野が姿を消した。<br />椿神社には一体何が? そして吉野の素顔とは? 著者書下し長篇10作目のミステリー。<br />