死刑執行の立会検事・郷名は処刑直前、死刑囚・北岡の無実を確信した。<br />だが時はすでに遅かった。<br />幼時、人買いに売られ奴隷生活を送った北岡は‘風が――冬の風が’ということばを遺して絞首台に逝った。<br />職を辞し、北岡の過去を求めて探索行に出た郷名は、北岡の就籍地宮崎で、なぜか暴漢に襲われた。<br />北岡の生い立ちに、いったい何が隠されているのか――!? 巨匠が描く傑作ハード・ロマンの白眉!