昭和35年、夜桜銀次が博多駅に降りたった。<br />地元ヤクザを挑発し、紛争を起す、いわゆる鉄砲玉だった。<br />予定どおり銀次は殺され、戦争が起き、山口組は九州を制覇した。<br />同様のやり方で山口組は山陽、北陸、名古屋、北海道と進出し、いよいよ関東ヤクザがその前面にあらわれてきた。<br />田岡一雄の眼はまっすぐに東京に向けられていた。<br />妥協と懐柔、恫喝と征服で暗黒世界の頂点に立った男を描く衝撃の書!