大手観光会社社長のお抱えパイロット朝日奈順は、単独飛行中、燃料もれのため、海上に墜落し、九死に一生を得たものの、事故のショックで失語症になってしまった。<br />さらに意外なことに、会社はなぜか手回しよく朝日奈の緊急失踪宣告を裁判所に請求しており、しかも彼を本人とは認めないのである! 言葉を奪われ、存在を否定された朝日奈は、虚無と絶望の涯てに、事故の真相を追跡すべく立ちあがった。<br />