昭和17年12月1日、広島県江田島の海軍兵学校74期1,020人が入校した。<br />太平洋戦争のはじまった翌年の入校だが、志願の動機は、短剣を下げた兵学校の格好よさ、待遇が圧倒的であった。<br />入校式は、白亜の大講堂で、当時の海軍兵学校長井上成美中将により、「兵学校生徒を命ず」の歯切れよい命課告達がなされた。<br />これより昭和20年3月30日の卒業式まで2年4ヶ月にわたる74期海軍兵学校生徒の日々が始った。<br />