東京を恐怖のるつぼに陥れている怪盗一味。<br />その中の〈鬼女〉と異名をとる美少女に逢ったとき、警視庁の退職刑事・浜村はわが眼を疑った。<br />幼い頃に誘拐され、探し求めてきた娘の朱美にそっくりだったのだ! わが娘は殺人鬼になっていたのか? 元刑事として振舞うべきか、親の情をとるべきか、浜村の胸に哀しみと怒りが去来する。<br />ハードロマンの旗手が活写する父娘の哀切と男の闘争美の世界。<br />