御徒衆の佐久間音次郎は、妻と子を惨殺され、下手人と思われる同僚を襲撃した。<br />見事敵討ちを果たしたはずが、その同僚は無実だった。<br />獄に繋がれた音次郎は死罪が執り行われるその日、囚獄・石出帯刀のもとへ引き立てられ、驚くべきことを申し渡された。<br />「これより一度死んでしまったと思い、この帯刀に仕えよ」。<br />下された密命とは、極悪非道の輩(やから)の成敗だった。<br />音次郎の修羅の日々が始まった。<br />