更屋恭一郎は、造園業を営む祖父の家で生まれた。<br />夫を亡くした母が実家に戻ったからだ。<br />この家には、祖母と母の妹たち──歯科医と結婚した次女、骨董屋を営み、双子兄弟と結婚した双子の三女四女、数学教師になった五女、電機メーカーの御曹司と結婚した六女、水商売をしていた七女。<br />画家になった八女──と、住み込みで働く男たちもいる。<br />恭一郎が見た、この大家族の悲喜交々とは?『東京バンドワゴン』シリーズの著者が描く家族小説。<br />