姫子は十三歳。<br />登校拒否の中学二年生。<br />首吊り自殺のために入った山奥で偶然出会った男・阪本が殺人容疑者と知ったことから、事件に巻き込まれる。<br />というより、彼に惚れてしまったのだ。<br />ライバルは多い。<br />公園に全裸死体で放置された女デザイナー、六十歳で元結婚詐欺師の探偵・ウネ子、とくにお婆は好敵手。<br />恋も事件もねじれ、もつれ、姫子にも魔手が…。<br />絶品の語り口調。<br />ミステリーの枠を超えた傑作。<br />