三年半ぶりに本土の地を踏んだ復員兵の貝塚透馬は、衝撃の事実を知らされる。<br />空襲を逃れ軽井沢の山荘に疎開していた両親が、ピストルを持った強盗に撃ち殺されたというのだ。<br />犯人は未だ捕まっておらず、遺体の第一発見者であるメイドの八重は事件後、姿を消した。<br />両親を殺したのは誰なのか。<br />東京で八重の捜索を開始した透馬だったが、フランス留学時代の旧友、恵理子に再会したことで思わぬ事態に巻き込まれていく――。<br />著者渾身の国際謀略サスペンス!