加納光子は27歳。<br />夫の維彦は家電会社の技術者。<br />資産家の祖父に愛されて育った光子は、祖父の死後、不眠症に悩む。<br />ある夜、夫に与えられた睡眠薬を飲んであやうく死にかける。<br />また、夫が見知らぬ母子と一緒に写っている写真を見つけ、従姉の佳代は、その赤ん坊が夫に似ていると言う……。<br />巧妙に仕組まれた心理サスペンス小説。<br />