風光明媚な上高地の入口・大正池で撲殺死体が発見された。<br />所持品から遺体の身元は、有馬温泉のホテルに勤める朝川翔吾と判明した。<br />だが彼は16年前の阪神・淡路大震災の翌日から行方がわからなくなっていたという。<br />あの日、神戸でなにがあったのか? その後の朝川の人生とは? 安曇野署の刑事・道原伝吉が、家族も故郷も捨てた男の秘められた哀しい過去を追う!