審理は終結した。<br />後は3人の裁判官の合議で量刑が決まる。<br />そのころ神谷(かみや)裁判長宛てに一通の封筒が届いた。<br />痴呆(ちほう)気味の父と娘の身辺に危険が……。<br />致命的な急所を突いた水面下の罠に動揺し態度を豹変(ひょうへん)させる神谷。<br />情状の余地とは、人が人を裁くとは、量刑の客観性はどこにあるのか。<br />「正義」とは、「法」とはなにか。<br />一裁判官の職責と人間性を通して描く衝撃作!