1985年12月24日。<br />霞が関の内務省本省庁舎では、国会待機が奇跡的に解除されたとの報を受け、この日が警保局職員の定時退庁日に指定された。<br />定時を過ぎて、庁舎に残っている職員は、二条実房・特高企画課筆頭補佐ら6名だけだ。<br />穏やかな聖夜の静寂は、しかし、侵入してきた見知らぬ3人の男女によって破られる……。<br />本格ミステリと警察小説が奇跡のハイブリッドを遂げて誕生した、美しくも凄惨なる悲劇。<br />渾身の傑作!