「それでも……おれは手錠をかけねばならん」──ベテラン刑事の八坂は、犯罪者のやりきれない事情に理解を示しながらも、犯人に手錠をかける。<br />人間の裏表、抵抗と復讐、犯罪者の心理を描く10話(表題作)。<br />千変万化する話の手練手管は、技巧が技巧で終わらぬ厚みがあり、読者を虜にする。<br />まさに風太郎ミステリーの真骨頂! 10話からなる表題作を含め、全13篇収録。<br />