本所五間堀の「鳳来堂」は、父親が営んでいた古道具屋を、息子の長五郎が居酒見世として再開した‘夜鳴きめし屋’。<br />朝方までやっているから料理茶屋や酒屋の二代目や、武士、芸者など様々な人々が集まってくる。<br />その中に、かつて長五郎と恋仲だった芸者のみさ吉もいた。<br />彼女の息子はどうやら長五郎との間にできた子らしいが……。<br />人と料理の温もりが胸に沁む傑作。<br />