「妃」と呼ばれ、若い男たちに囲まれ暮らしていた魅惑的な女性・妃沙子には、不幸な事件がつきまとった。<br />友人の夫が車ごと海に転落、取り巻きの一人は射殺された。<br />妃沙子が所有する、3つの願いを叶えてくれる猿の手は、厄災をももたらすという。<br />事件は祈りを捧げた報いなのだろうか。<br />哀歌の調べに乗せ、臨床犯罪学者・火村英生が背後に渦巻く「欲望」をあぶり出す。<br />