津雲雄平(つくもゆうへい)は、凄腕の自動車セールスマン。<br />「趣味は人妻」の津雲は、上流夫人や富裕層の人妻をターゲットに、ナンバーワンの営業成績をあげていた。<br />そんな津雲は、新車を売る際、必ず「試乗会」をすることにしている。<br />サービスを行き届かせ、時として親しくなり、人妻に「試乗」するためである。<br />まず初めの客は三十も半ばの勢津子(せつこ)。<br />津雲は車を売るべく、二人で芦(あし)ノ湖(こ)に向かった。<br />