日本楽壇の大御所・飛岡栄一郎は臨終の際、「送別」と題したピアノソナタの楽譜を孫娘の有紀子に贈った。<br />「決して弾いてはならない」という謎の遺言とともに……。<br />有紀子は幻の傑作を託されて戸惑い、楽譜を密かにしまいこんだが……。<br />関わる人々を恐怖に陥れる魔性の旋律の正体とは? ファン待望、赤川版正統ホラー小説の長編力作!