全部の部屋が別棟で点在し、トイレや風呂場まで三角形でできた奇妙な下宿屋。<br />しかも居住者は芸術家ばかり。<br />持ち主の狭霧(さぎり)吉宗は、姪の結婚相手を下宿人から選ぶことに決めていた。<br />ところが発表の前日、吉宗は心臓発作で急死。<br />その後も怪事件が続発し、姪の木綿(ゆう)は、一尺屋遙(いっしゃくやはるか)に調査を依頼する。<br />――リゾート地・湯布院を舞台に、著者が大仕掛けで挑む驚愕の結末!