「二度と結婚せえへんデ。<br />僕はもう、結婚はコリゴリやがな」倉田は、つくづくそう思う。<br />惨憺たる結婚生活を解消すると、心から幸せになれた。<br />しかも、若い女の子からも急にもてはじめ、別れた妻に「ざま見さらせ」といい気になったが……。<br />《究極には男のキライなのは、「女」じゃないか》と考える著者が、七つの‘キライ’をキツーイ筆致で描いた連作小説集。<br />