事業は不振、齢(よわい)も五十をこえ、〃男の孤独〃が迫るとき、ひとは心機一転のために、自分の葬式の真似事でもしたくなるものだ……。<br /> 食品会社の社長・小串の〃模擬葬式〃は徹底していた。<br />火葬寸前に棺から出ようというのだ。<br />だがその日家族の前に現われた棺には他人の遺骸が……!? 人間の謎、人間心理の不思議さを描く長編力作!