昭和20年、敗戦。<br />その衝撃は早熟な文学青年の精神を粉々にした。<br />混乱のなか訪れたのは死よりも辛い虚無であった。<br />しかし、立ち上がらなければならない。<br />二度と過(あや)またないために。<br />「世界」を捉える方法の獲取(かくしゅ)に向けて、思考は零(ゼロ)から自力で開始される。<br />純粋に痛切に綴られる詩人の初源の魂の叫び。<br />壮大な思想の出発点を為す極寒に燃える言葉たち。<br />歴史的著作!